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TVドラマのような小説「幻夏」太田愛

どうもこんにちわ。ミクラステリアスです。
本日紹介するのはテレビドラマのようなストーリー展開が魅力の小説 幻夏です。
よろしくどーぞ。

THEテレビドラマ小説

この小説、作者がドラマの脚本などを手がけていたりする方で
本書もまるでTVドラマのような展開の仕方をしている。
ザックリ言って、「わかりやすくて」「読みやすい」のである。
ちなみに手がけたドラマは有名な「相棒」や「トリック2」らしいです。
ミクラスはどちらも視聴していなのですが結構有名なドラマみたいですね!
トリックの方は数話かいつまんで覗き見する程度の見方はしていました!!
仲間由紀恵が美を放っていましたね!!笑

さてTVドラマというと、ゴールデンタイムだと10回くらい?の放送回数で
その都度、話に山場があり、そして次週の話が気になるようなイイところと演出で毎回終わり
視聴者を離さないように工夫して脚本されているのがわかります。
ミクラスもドラマにハマると毎回1週間が待ち遠しく
各話の終わり方が絶妙なので「ぐむむ、いいところで毎回終わらせやがって・・・」と憤怒!
そしてついつい毎週欠かさず見てしまうんですよね。

この小説、まさにそんな、続きが気になるようにストーリーが構成されており
非常に文体も簡潔で、サクサク読み進めるられる。
それゆえ活字初心者でもかなり読みやすい部類のミステリに仕上がっている。
かと言って、読書の手練なら物足りないかというとそうでもない。
物語の構成もよく練られていてミステリ的な仕掛けもあり
社会派ミステリとしてのテーマもしっかりしているのでかなりの人気作でもある。

アマゾンで500件を超えるレビュー数と高評価

アマゾンで500件を超えるレビュー数って、実は小説界ではかなりの反響といえる。
映画化やドラマ化などで話題をかっさらったり
超有名作家の代表作は相当なレビュー数を獲得しているが
映像化しておらず、また、大きな賞も受賞しておらず
超話題作になったわけでもない小説が500件のレビューを獲得しているのである。
超異例の事態である。
ミステリで言えば、あの日本屈指の人気を誇る「十角館の殺人」で700件レビューである。
そして500件のレビューがありつつ、この記事を書いた時点の本書の評価は☆4.4という最高水準。
超人気作家と肩を並べるほどの成績である。びっくり。
超人気作家とて、レビュー500件+高評価を連立するのはなかなか難しいはず。
っていうか今ブログにあらすじの引用をアマゾンから取るためにアマゾン開いたら見つけただけなんだけど笑
ほんとびっくり。見つけたのは偶然。
ブログの小見出し1節書けちゃうくらいの衝撃。
っていうかそれでブログの小見出し1節書いちゃった 笑
要は、非常に読みやすく、多くの人にレビューを書こうと思わせるだけの力がある小説であった!
ということは間違いない。
アマゾンのレビュー数が多く評価が高いからと言って絶対に面白いかというとそうではないのだが
ある一定水準のクオリティはあると思って問題ないと思う。

ちなみに、超個人的な感想としては
面白いんだけど、よくありそうな設定というか、展開というか、
まさにTVドラマっぽくて、新鮮さはなかったかな。という気がしました。
単純にぼくの好みど真ん中!ではなかったという感じ。
でもですよ?あくまで僕はめっちゃ好きだ!とは感じなかったけれども
誰かにオススメするという視点で考えると、本書は魅力ある作品でもある。

非常に悲しい社会派ミステリー

まぁネタバレになるので何が悲しいかって具体的に言えないんですが
相馬くんが子供の頃のある夏の日、友人が忽然と消えてしまうんです。既に悲しい出来事ですね。
そして友人が姿を消した川辺にはあるマークが残されていたんです。
大人になって刑事になった相馬くんは、ある少女の失踪事件に関わるのですが
少女の失踪現場に、かつて子供だった頃に失踪した友人が残したマークと
同じマークを発見するんです。
子供の頃の失踪事件と、今回の失踪事件、一体どんな関係があるのか。
そして、あの夏に友人に一体何があったのか。
この展開だけで結構気になるミステリ的な面白さがあるし
喪失と冤罪や司法の不完全さを描くテーマ性も興味深くよめる。
ただ超悲しい物語なので結構苦しい気持ちになった記憶があります。
でも悲しい物語で悲しく苦しくならなかったら作品の力不足なわけで、
本書ではちゃんとしっかり悲しくなったので安心してください。
特に湖のシーンがあるんですがちょっと衝撃でした。
このブログから幻夏を読まれる際は湖のシーンで、ミクラスが言っていたのはここか!と
思ってみてください。
この作品で一番印象深かったシーンです。
いや、作者のテーマとストーリーへの執筆熱というのがすっごい伝わってくるというか
作者が魂込めて書いてるのはほんとにわかる。
そしてミステリ的仕掛けもきっちりある作品ですのでそういった意味でも
読者に高く支持されるポイントの多さが伺えます!
一応日本推理作家協会賞候補になっているのでこのミステリ的な仕掛けと展開も優秀なんですよ。
ぼくはそこにも結構びっくりしましたね。

多数の人の心に刺さり軒並み高評価を得ている幻夏、読者初心者の方にもオススメ!
それではまとめてみましょう!

・初心者にもオススメのおもしろいミステリ作品である
・TVドラマのようなテイストの作品である
・ミステリ的仕掛けがしっかりある
・かなり悲しい物語である
・司法の不完全さを浮き彫りにする社会派ミステリである
・多くの読者から高評価を得ている力作である

それでは本日はこの辺で。コメント欄でのネタバレも禁止でよろしくお願いいたします!