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幼き頃があった全ての人へ捧ぐ【円卓】

こんにちは~(*‘ω‘ *)
お盆休み満喫中のヅキモがお送りしております。
またしても猛プッシュしたい傑作との出会いがありました!!

この本を読み終わったとき、ものすごく大切な小説に巡り会えた喜びと、
言葉にならない感動体験があった。

読書感想ではなく、読書体験。

その体験は、読むことでしかできない。
だから、多くを解説しないと決めた。
あなたに体験してほしいから。

だけど、手に取ってみようと思ってもらえるために、
少しだけレビューしようと思います!!

どちゃくそ大阪

関西人バリバリのヅキモから見ても、
どちゃくその大阪。
読んでるこっちの勝手な妄想やけど、
返しのスピードが早い。

主人公は小学3年生の女の子、こっこ。
こっこはとってもせっかち。
学校の担任にもすぐに暴言吐いちゃう。
その時点で可愛すぎるんですけどー!って
ヅキモ的萌えポイントを猛プッシュしてくるこっこ。

関西育ちのヅキモからしたら、
めちゃくちゃスムーズに読み進められるんやけど、
関東の人が読んだらどんな感じになるんやろか??
そこんとこ知りたいな。

美味しい~⇒うまっ!
すごい可愛いね⇒めっちゃ可愛いやん
あなたにはもう会いたくない⇒あんたにはもー会いたない
そんなこと言わないで⇒阿呆ぬかせ  爆

これは本文に記載されてる言葉ではないけれど、
少し話すだけで関東弁と関西弁がいかに違うか
同じストーリーを関東弁で描くのと
関西弁で描いたのとでは、
物語すらちがうんじゃないか!?
というくらいに印象が変わる気がする。

担任の先生も、家族も、友達もみーんな
ええ味。

そんな愛しい人たちに囲まれて、
大阪のど真ん中で、
純粋な眼差しと心で、世界を堪能していくこっこにぜひ会いに来て欲しい。

憧れの対象×孤独

こっこは生まれながらに幸せのど真ん中に産み落とされた。(んだと思う)
お父さんがいて、お母さんがいて、
おじいちゃんとおばあちゃんがいて、三つ子の姉がいて、

家族全員が、こっこを目に入れても痛くないと思うほど可愛く思って育てている。
しいていうなら、ちょっと貧乏なくらい。
そしてその貧乏が故に家族との距離がいつでも近い
みんなの顔を付き合わせて、食事は円卓を囲む
寝るときは姉たちと雑魚寝。
手を伸ばせばいつだって人が触れる距離にいる

そんなこっこは、小学3年生にして、孤独に憧れる
ひとりになりたいと願う。

でもそれは、あくまでも幸せのど真ん中にいる、
小学三年生のこっこが描く孤独。

眼帯をつけてきたクラスメートに羨望し、一人体育を休んでいることに憧れ、
意地でも眼帯を手に入れてしまうこっこ。

こっこの見つめる孤独の先には、人からの羨望があり、
誰かがいてくれるからこそ成り立つ孤独を追い求めている。

こっこ本人はそれをいたって本気の孤独と思っている。

小さい頃から自分にないものを追い求める習性みたいなものが
人にはきっとある。

ヅキモも、お嬢様に憧れたし、
とある日には男の子になりたいと真剣に思ったことも。

孤独には憧れなかったけれど、
幼少期は常に早く大人になりたいと思っていた。

自分の手にないものは、とても光って見える。
こっこの場合はそれが孤独。

純粋にマイノリティーな方に惹かれていく。
友達のぽっさんは吃音障害で、どもってしまう。
こっこの純粋な心は、それをかっこいいと思う。
かっこいいと思うことがこっこの本当の感情なのに、
大人たちはそれを阻止しようとする。

その矛盾がこっこはまだわからない。

そんな幼いこっこが夏休みを迎え、
今まで自分がいた世界には存在していなかったものと出会う。

それは、変質者。を通して体験する、
恐怖と孤独

ヅキモは何故かこの類いの変質者の遭遇確率高めの少女だったので、すごい既視感。
守られた温かい世界 だけではない世界に触れる。
実は世界には、自分に危害を加える者もいるという恐怖。

初めて、本当の孤独に少し触れる

今までこっこが積み上げてきた価値観と、
追い求めていた孤独と、現実に起こりえた孤独。

一人になりたいとずっと願っていたこっこが、初めての孤独を体験する。
そして、その時に当たり前に傍にあったぬくもりや愛に気づく。
隣にいてほしい人 を知る

小学3年生のこっこのまま物語は終わる。
そこから、こっこはどんな大人になっていくんやろう。

この先のこっこをずっと見守りたい、ただのファンみたいになって読了しました。

え?嘘やろ??
これからやん、こっこの成長は!
私にももっと見させてよ!!!

もうこの先のこっこに会えない寂しさと、大好きな人がまた一人増えた喜びと、
子どもという存在の力強さと輝きに
胸の震えが何日も止まらない読書体験でした!!

もちろん、本だなの仲間入り。

誰しもが夏休みを体験して大人になる。
そんな夏休みまっただなかの今!!
子ども心や、こどもの目線に戻って楽しんで欲しい!!
断然、大人におすすめする一冊です!

・夏休みが待ち遠しかった経験のある大人たち
・母性本能強めな方
・関西弁好きさん集まれ
・生意気な子ども萌え~な方
 

ではでは。
いくつになっても蝉が鳴くと、
夏休み気分に戻っちゃうヅキモでした~~
コメントはネタバレなしでお願いいたします(^^