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ファンタジーミステリ 【かがみの孤城】 辻村深月

こんにちは~
今日は長女のミカヅキモが担当します!!

いよいよGWが迫ってきましたね。
昨年も自粛。今年も自粛決定ですね。
ヅキモはアウトドアも大好きですが、インドアもそれに勝る勢いで大好きなので、一切ストレスにならずにGW楽しめそうです。
ごろごろして、本読んで、ごろごろして、ゲームして、ごろごろして。。。
エンドレスループで楽しい!!!
太らないようにだけ気を付けます笑

そして今日はついに文庫化した辻村深月さんの『かがみの孤城』をご紹介!
こちらも本屋大賞で話題になった作品。
ファンタジーミステリということで、普段あまり馴染みがないテイストを楽しめるか不安でしたが、

結論、どなたでも楽しめる作品でしたよ!
では、ネタバレなしでお送りします~

生まれたときは皆こども!
子どもの心理描写の生々しさ

ヅキモが子どもの時、自分の感情が親に伝わらなくて、全く違う解釈をされたりなんかして、
でも、言葉で説明もできなくて、ただただやるせなさを感じた苦い思い出があります。

そんなとき、絶対に子ども心が理解できる大人になる!!
なんて誓いを一人でたててた記憶がある。。。笑

なんのこっちゃない。
もぉすっかり大人になった今、子ども心の理解は非常に難しいっ!!
なんてこと!

子ども時代を生きてきて大人になったのに、
今の自分の気持ちにすら振り回されることが多々あって、
子どもの頃の気持ちが綺麗にわかるほどピュアではいられない。

実際、かがみの孤城を読んで驚いた。
こんな風に思うんや、、、この事実をそんな風に受け止めるんや、、、
不登校の子どもたちが出てくるお話なので、まっすぐ前向きな考えの子がほぼいない。
中学生という設定で、小学生から少し思春期に突入したところの男女。
でもまだまだ子どもで、親の保護下にあることや、
まだ自分一人では何もできない幼さや、そこから必死に脱皮するようにもがく姿や、
世界の広さをまだまだ知らなくて目の前の世界が全てであるような視野の狭さ。

あー、そうやった。そんなんやったな。
と、忘れていたけど、確かに私も通ってきた道を否が応でも思い出させて、
なんとも恥ずかしいような少し苦しいような、
でも甘いような不思議な感覚になったヅキモ。

そして、あの幼き日に、
『子ども心のわかる大人になる!』と誓ったことを思い出して愕然としたのでした。
誓ったことすら忘れてたーーー!と。

どちらかというと、
おい子どもよ。親の気持ちも少しは考えなさいよ、
なんて感覚で読み進めてたよね笑

すっかり大人になってしまったいたことにも気付かされ、
今さら子ども心なんてきっと同じようにはわかってあげられないけど、
わからないからこそ寄り添いたいと思い続けられる大人ではいたいな
なんて思ったのでした。

下巻の為の上巻
伏線回収の嵐!

不登校の中学生たち。いじめや恵まれない家庭環境。嫌われやすい性格。などなど。
THE 陰。
そんな暗いイメージを見事にくつがえしているのがこの作品のファンタジーにある。
やっぱり、普通に考えて起こるはずのないことが起こるってドキドキわくわく!
え!?どういうこと!?次はなにが起こるの!?てな感じで、
陰の強いキャラたち&ストーリーでも不思議にポップに読み進められるのは、
このファンタジーが大いに力を発揮していると思う。

そして、摩訶不思議なことが起こるファンタジーと、
後々そういうことだったのね!と、パズルがピタッとはまるように疑問が解決されていくミステリ要素。

このファンタジーとミステリが絡み合うことで、
何が仕掛けで何を推理したらいいのかうまい具合にわかりにくくなっている

それがまたこの作品の面白さを増しているように思う。

上巻は、何を疑問に思ったらいいのかわからない状態で進んでいくので、
もどかしいような少し読むのが苦しいような感覚があるかもしれない。

でも、下巻からは一気に張られていた伏線回収が始まるので
もはや一気読み!途中で止まれない!

このブログを読んでくれた人たちは、何が仕掛けなのか探しながら読むも良し、
ただひたすらにストーリーを楽しむも良し、
再読で作者の仕掛けた罠を味わい直すも良し◎

とにかく、下巻は息も止まらぬ早さで進んでいくので、
隙間時間に読もうかな~なんて考えはオススメしません🙅

ちなみに私ミカヅキモは、下巻はほんとに一気読みでした。
いやいや、止まれませんでした。

希望の物語を親子でいかが?

思春期真っ只中って、親と少し距離ができるとき。
自立したい気持ちがむくむく育つ時期なので、それは自然なこと。

でもやっぱり親は子が心配で、子は親がいるから反抗もできるってなもんで。

子どもが何考えてるかわからなくて困っているお父さんやお母さん。
親が自分の気持ちをわかってくれなくて
嫌気がさしている思春期BOYS&GIRLS。

親子でこの本読んでみてはどうでしょうか。

この本を読んで思ったのが、ものすごい幅広い世代の人が楽しめる作品であるということ。
どちらかというと児童文学にあたると思う。
やけど大人の諸君、児童文学をなめるでないよ。
誰しもが子ども時代を生きてきたんだから、みんなが楽しめること間違いなしの作品。
そりゃ~もう、10代から死ぬまで。
読む目線も、感想ももちろん幅広くあるんだと思うんやけど、
特に親子でこの作品を読んでみるのをオススメしたいなと思って。

一緒にどこかに出掛けるのも今は嫌。
何か声をかけられたらほっといてと突っぱねてしまう。
でもほっとかれると腹が立つ。

そんなタイミングで、ぽんっと子供部屋に置いておいたらいかが?と言いたくなる本。
逆に子どもの方から、お母さんの目が届くところにしのばせておいては??

親子で読んだからといってきっと何が変わるわけではないけど、
見守ってるよ。大切だよ。
なんて気持ちだけは伝わるような気がするのです。

そして何より、陰でも、目の前のことしか見えていなくても、
いろんなことが頑張れなくても、弱くても、

子どもって良い!笑
これから出会う数々や、それによって変わっていく自身や、世界。
なんたる希望の数々!!!!
今、ヅキモは大人になったからこそ、そんな風に子どもの輝く未来が見える。

子どもの気持ちが手に取るようにわかる大人にはなれなかったけど、
子どもってだけで希望が眩しいほどに想像できる大人になれたこと、
ちょっとだけ誇らしい。えっへん
そして、辻村深月という人は、
子どもの気持ちを理解・表現しながら、
子どもの未来に寄り添い続ける作家であることは間違いない。

・幅広い世代が楽しめる児童文学
・特に親子で読むことをオススメしたい
・ファンタジー&ミステリで、
 物語だけでなく謎解きの楽しみも十二分!!

・下巻の伏線回収を楽しみに、上巻を読み進めるべし!
・やはり本屋大賞ったらピュア!

ちなみに、辻村さんの作品の中で、
かがみの孤城よりも好きな本もあるので、いつか紹介したいな~
ではでは、コメント欄はネタバレなしでお願いいたします(^^)/
ミカヅキモでした★